最終更新日:2025年01月11日
そう語るのは、徳洲会体操クラブの監督であり、アテネ五輪の金メダリストでもある米田功氏です。一流のアスリートは、プロになれる時点で技術の差はもう殆ど無いと言います。では、何がトップアスリートの活躍を分けるのでしょうか。この答えとして米田氏が行きついたのは、物事の考え方から生まれる「メンタルの差」でした。優勝を決める大事な場面。そんなプレッシャーに押しつぶされそうな瞬間に力を与えてくれるのが、人を勇気づけたい、喜ばせたいという「人間力」であると弊社の講座を通して確信に変わったと言います。この「考え方」の教育のため、そしてチームの一体感をより高めていくために、徳洲会体操クラブは2015年から弊社のチーム向け研修を導入しており、年に2回開催を続けています。
https://taisou.tokushukai.jp/club/
米田功氏が監督に就任したのは2013年。元々自身が所属していたクラブでもあったが、練習の場に来て驚いたと言います。そこに漂っていたのは”ぬるま湯の空気”。トレーニングも健康管理も「超一流」には程遠いものでした。迎えた3年後のリオ五輪ではまさかの代表輩出選手数0名を経験し、体操業界を牽引してきた名門としては、文字通りどん底の状況だったのです。「どうしたらこの苦境を脱し、世界をリードするチームを再び創り出せるのか」そう悩んでいた頃にアチーブメント株式会社と出会い、10年にわたって開催し続けているのが本プロジェクトなのです。
継続して取り組み続けてきたなかで、徐々にチームの文化が変わり、少しずつ成果が出始めていきました。そうして迎えた2021年には五輪日本代表を2名輩出し、2022年には全日本体操団体選手権にて15年ぶりに日本一に輝きました。そこから2023年・2024年と3連覇を果たします。さらに2024年パリ五輪団体で岡選手と杉野選手が世界一に輝き、岡選手は種目別の鉄棒で世界一、平行棒で世界3位を獲得。52年ぶりの体操3冠を達成したのです。
▼詳細はこちら
大会直後、代表青木とのインタビュー動画
「世界一や日本3連覇を成し遂げた先に、何を目指し日々どのように行動していくのか?」このテーマと向き合うべく、2024年の12月にもチーム全体での研修を開催。技術力や考え方はもちろんですが、より具体的な「コミュニケーション」を扱いました。個々の能力だけではなく、互いの意思がしっかりと通じ合い、同じ目的目標に向かって進めているかどうかが世界1位、2位を争うような大事な局面で勝敗を分ける鍵となります。コミュニケーション力の強化によって。チームに起こりうるトラブルを未然に防ぐだけでなく、より高みを目指す土台を築くことができます。
当日は、12歳のジュニア選手からコーチ陣までが、体験型ワークやプレゼンテーションを通じて、活発に意見を交わす場面も数多くありました。最後には、さらなる高みを目指して一人ひとりが目標を宣言。4年後、8年後に向けて次なる挑戦をスタートさせました。
徳洲会体操クラブが目指す、『世界を魅了する最強で最高のチーム』。それは、単に強いだけではなく、全員が深い絆で繋がり、縁ある方々に応援される人間力を持つチームと言っても良いでしょう。だからこそ、競技技術のトレーニングだけではなく、人として何を大切にし、どのように生きるのかという人間力の強化を重視されています。世界一を目指すことはもちろん、日本を代表し世界を魅了するチームとなるべく日々のトレーニングに取り組んでいます。