11月25日(火)に京都府教育委員会などが主催する「令和7年度運動部活動指導者研修会」に、ラグビー元日本代表監督の松井英幸氏を講師として派遣をし、研修を実施いたします。
本研修会は、京都府内の中学・高校の運動部活動顧問、約220名を対象とし、「ラグビー元日本代表監督に学ぶ『人が育つ組織のつくり方』」をテーマに、体罰・パワハラ防止や信頼関係構築など、現代の指導者に求められるスキルについて講演を行います。
■深刻化する教育現場の「指導」問題
近年、教育現場における「指導」の在り方は大きな社会課題となっています。文部科学省の調査(※1)では、令和5年度に「不適切指導」で処分された公立学校教職員は509人に上り、社会全体でも「パワーハラスメント」に関する相談が年間6万件(※2)を超えるなど、部活動における指導方法の改善が学校現場において急務とされています。
特に、中学・高校の運動部活動においては、「愛のムチ」といった旧来の指導法が根強く残るケースも多くあり、生徒の主体性や可能性を最大限に引き出すための指導法のアップデートが求められています。
※1:文部科学省「令和5年度公立学校教職員の人事行政状況調査」
※2:厚生労働省「令和5年度の個別労働紛争解決制度の施行状況」に基づく発表等
■名門ラグビー部をパワハラで解任された“しくじり監督”が登壇

今回登壇する松井英幸氏は、ラグビー指導者として、流通経済大学付属柏高校創立年度にラグビー部監督就任。 全国大会である花園に21年連続23回出場の実績をつくるも、生徒への指導のつもりが、パワハラ問題へと発展してしまい監督を退任。 パワハラ騒動は、ネットニュースに取り上げられ、Yahoo!ニュースのトップを飾るなど、SNSで大炎上。人生において、大きな挫折を経験したからこそ学ぶことができた、真の指導法を、部活動の指導に悩む教員の皆様にお伝えします。

■「恐怖」で生徒を動かす指導から「信頼」で導く指導へ
今回の研修でお伝えする内容は米国の精神科医ウイリアム・グラッサーが提唱した、選択理論心理学が土台となっています。
部活動の指導において、いかに人間関係を破壊する「致命的な7つの習慣」から「身につけたい7つの習慣」に移行させ、生徒を恐れや罰を与えることによって動かす指導ではなく、生徒自ら主体的に動き出す指導を行っていくのか、松井英幸氏の実体験をもとにした学びを加え現場レベルで活用できる指導方法をお伝えします。

<当日の詳細>
令和7年度運動部活動指導者研修会
ラグビー元日本代表監督に学ぶ「人が育つ組織のつくり方」
▼日時
2025年11月25日(火)
13時00分~17時00分(受付:午後12時30分~)
▼場所
京都府総合教育センター
▼主催
京都府教育委員会、京都府高等学校体育連盟、京都府中学校体育連盟、公益財団法人京都府スポーツ協会
▼参加人数
リアル会場:120名
オンライン:100名
府内高等学校、府内中学校及び義務教育学校、
府内特別支援学校の運動部活動指導に関係する教職員、
部活動指導員及び外部指導者、教育委員会関係者
※府立学校は、管理職又は教職員から1名以上の参加
▼講演内容
・自らの失敗体験から学ぶ、体罰・パワハラ防止の重要性
・生徒との「信頼関係」を構築する具体的なアプローチ
・一方的に「教える」から、主体性を「引き出す」への転換
など

